天気記号と天気
本稿は気象予報士試験第40回(平成25年第1回)から50回(平成30年第1回)までの出題内容を分析した結果に基づきます。本文中の「これまで」と「過去」はこの期間を指します。
アジア太平洋地上天気図(ASAS)の観測実況値から現在天気、気圧の変化、雲の状態(十種雲形)のいずれかを読み取らせる問題は毎回出題されています。
その中でも、天気記号から現在天気を読み取らせる問題は、高い頻度で出題されています。
天気記号の読み取りで出題されるのはASASで用いられる国際式ですが、読み取った現在天気を国内式に読み替えさせる問題も出されたことがあります。
天気記号の問題は解けて当たり前で、ここで点数を取れないと他の受験生と差がついてしまいます。学習時間の余裕があるうちに整理して、確実に覚えましょう。
国内で用いられている天気記号には国際式、国内式、日本式の3種類があります(図1)。
図1 天気の種類

このうち、試験に出題されるのは国際式と国内式ですが、3つをそれぞれ簡単に整理しておきます。
アジア地上天気図(ASAS)で用いられる天気記号はWMO(世界気象機関)が定めたもので、「国際式天気記号」あるいは単に「天気記号」と呼ばれています。
国際式では、天気記号は観測実況値(図2)の青枠で囲った位置に表示されます。
図2 観測実況値の記入形式

出典:気象庁
国際式では、天気を現在天気と過去天気の2種類に分けています。
現在天気と過去天気の表記場所を確実に覚えてください。
現在天気(WW、WaWa)
現在天気は「観測時」あるいは「観測時または観測時前1時間内」の天気です。
観測を有人観測所で行ったか、自動観測所で行ったかにより、2種類の記号があります。
1)有人観測所の現在天気(WW)
有人観測所は気象台、地方気象台、測候所のことで、常駐職員が観測を行っています。
観測項目は視程、現在天気、大気現象、雲量・雲形・雲の向きです。
図3 天気記号(有人観測所の現在天気、WW)

参考書に掲載されているのは有人観測所の天気記号(図3)(以下、「有人式」と表記)が多く、気の利いた書籍では「WW」という記号が掲載されています。
2)自動観測所の現在天気(WaWa)
自動観測所は正式には「特別地域気象観測所」(94ヶ所)と呼ばれ、計測器による自動観測を行なっています。
無人の観測所なので、雲量・雲形・雲の向きは観測していません。したがって、自動観測所の天気記号では、雲に関する表記はされません(図2の「自動観測による場合」を参照)。
図4 天気記号(自動観測所の現在天気、WaWa)

自動式の天気記号(図4)(以下、「自動式」と表記)は「WaWa」と表されます。こちらは参考書にあまり掲載されていません。
WWとWaWaを見比べると、微妙に異なることが分かると思います。
次の「出題の傾向」でも述べますが、自動式(WaWa)の出題回数は低いので、覚える必要性はないでしょう。
過去天気(W1)
過去天気は「観測時6時間以内の天気」のことです。この定義は出題されるので覚えておきましょう。
過去天気にも有人式と自動式がありますが、有人式(図5)を覚えておけば十分でしょう。
図5 天気記号(有人観測所の過去天気、W1)

予報士試験では「国内式天気種別」もしくは「国内式」の名称で出題されていますが、正式名称を「気象庁天気種類表」と言います。
図6 天気(国内式)

気象庁の気象データはこの15種類の天気で記録されています(気象業務法施行規則第1条の3)。
気象予報士試験ではたまに出題されるので、学習が必要です。
【注意】
気象予報士試験で「天気」とあったら、それは国内式の天気のことを指します。
国際式は必ず、「現在天気」もしくは「過去天気」と4文字で表記されます。
ラジオの気象通報や新聞の天気図などで用いられます。中学校の理科で習う天気記号がこれです。
日本式天気記号は、独自の天気記号と風力階級により表示されます。
図7 日本式の天気記号

日本式の天気には、「にわか雨」「にわか雪」「雷つよし」など、国際式や国内式にはない天気があります。
図8 天気(日本式)

気象予報士試験では出題されたことがないので、試験対策上は学習は不要です。
過去11回の試験で、天気記号は毎回出題されています。実技1、実技2の両問で出題されている試験も2回ありました(第50回、第47回)。
天気記号から現在天気を読み取らせる問題が圧倒的に多くなっています。
ほとんどの出題は次のように、( )内を穴埋めで答えさせる問題です。
過去に1回だけ、観測実況値から現在天気の天気記号を転記させる問題が出題されています。観測実況値の記入形式を理解していれば容易に解ける問題でした(第42回実技1)。
有人式、自動式
有人式と自動式の別では、有人式の出題が圧倒的に多くなっています。
自動式は1回出題されているが(第47回実技1)、有人式の天気記号を覚えていれば解答できる問題でした。
なお、第42回実技1でも自動式の読み取りが出題されましたが、問題内容に不備があったとして、全員が正解扱いされています。
過去の事例を見ると、自動式の出題は、有人式の天気記号を覚えていれば解答できる配慮がされているようです。
現在天気、過去天気
これについては、問われるのは現在天気が圧倒的に多くなっています。
過去天気は「過去6時間以内の雷電」(WI=9)が1回出題されたのみです(第48回実技1)。
図9に、これまでに出題された天気記号(WW番号別)とその出題回数を示します。
図9 現在天気(有人式)の出題傾向

ww=10番台、20番台、40番台、60番台、70番台、80番台から出題されていますが、その中でもww=25、61、80が多くなっています。
国際式の天気記号を国内式天気で答えさせる問題が、過去に2回、出されています(第42回実技1、第41回実技1)。
【出題例】(第42回実技1)

「父島の天気を以下の国内式天気種別から選んで答えよ。」
(選択肢)
快晴,晴れ,薄曇り,曇り,煙霧,砂じん嵐,地ふぶき,霧,霧雨,雨,みぞれ,雪,あられ,ひょう,雷
正解: 晴れ (「晴れ」となる理由は「国内式の対策」で後述)
出題の大半は「有人観測所」の「国際式」「現在天気」であることから、まずはこれをしっかりと覚えることです。
現在式天気の対策
まともに暗記すると数が多いので、過去の出題傾向を踏まえた上で覚える対象を絞り込みます。
気象庁HPや参考書に掲載されている天気は長ったらしので、試験で問われる簡素化された形式で覚えます。
例えば、ww=61は気象庁HPでは
「雨,観測時前1時間内に止み間がなかった。観測時に弱。」
とありますが、試験では
「弱い雨、観測時前1時間内に止み間なし」
の形式なので、これで覚えましょう。
過去に出題されたものとその関連を抽出しました。最低限、これだけは覚えましょう。
【霧】
ww=45 霧又は氷霧,空を透視できない。観測時前1時間内変化なかった
【雨】
ww=60 弱い雨、前1時間内に止み間あり
ww=61 弱い雨、前1時間内に止み間なし
ww=62 並の雨、前1時間内に止み間あり
ww=63 並の雨、前1時間内に止み間なし
【雪】
ww=73 並の雪、前1時間内に止み間なし
【しゅう雨】(対流性の雲から降る雨)
ww=25 観測時前1時間内にしゅう雨があった
ww=80 弱いしゅう雨
ww=81 並又は強いしゅう雨
ww=82 激しいしゅう雨
【しゅう雪】(対流性の雲から降る雪)
ww=85 弱いしゅう雪
ww=86 並又は強いしゅう雪
「前1時間内」が問われることもあるので、確実に覚えましょう。
自動式は覚えなくて良い
自動観測所の天気記号は、有人式と同じものもあれば異なるものもあります。記号は同じでも天気は異なるものもあります。
傾向編でも述べましたが、過去の数少ない出題例では有人式と自動式で天気記号と天気が一致するもののみが問われています(第47回実技1)。
これまでの出題傾向を踏まえると、自動式の天気記号と天気を覚える必要はありません。
過去天気の対策
有人式の過去天気はW1=3から9までの7種類のみなので、全て覚えます。
注意点が2つあります。W1=7の天気記号は「雪又はみぞれがあった」ですが、現在天気では「弱い雪で、前1時間内に止み間あり」です。記号は同じですが、現在天気と過去天気では異なります。
また、W1=8(しゅう雨性降水)の記号は現在天気にはありません。
過去天気の自動式は出題事例がないので覚えなくて良いでしょう。
出題頻度が低い割には国際式と国内式の対応関係が複雑です。これを覚えるかどうかは各自で判断してください。
簡略のために、2つに分けて説明します。下記で説明しないものは出題の可能性は極めて低いと思われます。
1)全雲量で天気(国内式)を決めるパターン
WW=00〜29は、天気記号の種別に関係なく、全雲量から天気(国内式)にします(図10)。
ただし、図で青色で塗っていないところは対象外です。WW=04〜06は国内式では「煙霧」です。
又、WW=17は「雷」です。
又、WW=13については、後述する「雷光」と「雷電」の違いが出題されたことがあります。WW=17と紛らわしいので、注意してください。
図10 現在天気と国内天気の対応(1)
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全雲量(8分量)に対応する天気(国内式)は必ず覚えてください。
ここで、先の問題を再度考えてみます。
現在天気は「電光は見えるが,雷鳴は聞こえない」( WW=13)なので、天気は全雲量で判断します。
全雲量は8分量で「2」なので、正解は「晴れ」になります。
注意:
WW=13(電光)は雷鳴がないため、「雷電(雷鳴および電光)または雷鳴があった状態」とする国内式の「雷」には該当しません。(気象庁「天気予報等で用いる用語」)
2)天気(日本式)に集約するパターン
天気には霧雨、雨、雪の「強」「並」「弱」の区別がありません。霧についても国際式のような細かい区別がありません。
したがって、霧系は「霧」に、雨系(しゅう雨を含む)は「雨」に、雪系(しゅう雪を含む)は「雪」に集約します。
図10 現在天気と国内天気の対応(2)
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天気記号と天気について、私自身が勉強していたときに分かりにくかったところをまとめました。みなさまの学習の効率化にお役に立てれば幸いです。

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出題の概要
アジア太平洋地上天気図(ASAS)の観測実況値から現在天気、気圧の変化、雲の状態(十種雲形)のいずれかを読み取らせる問題は毎回出題されています。
その中でも、天気記号から現在天気を読み取らせる問題は、高い頻度で出題されています。
天気記号の読み取りで出題されるのはASASで用いられる国際式ですが、読み取った現在天気を国内式に読み替えさせる問題も出されたことがあります。
天気記号の問題は解けて当たり前で、ここで点数を取れないと他の受験生と差がついてしまいます。学習時間の余裕があるうちに整理して、確実に覚えましょう。
天気記号と天気の種類
国内で用いられている天気記号には国際式、国内式、日本式の3種類があります(図1)。
図1 天気の種類

このうち、試験に出題されるのは国際式と国内式ですが、3つをそれぞれ簡単に整理しておきます。
国際式
アジア地上天気図(ASAS)で用いられる天気記号はWMO(世界気象機関)が定めたもので、「国際式天気記号」あるいは単に「天気記号」と呼ばれています。
国際式では、天気記号は観測実況値(図2)の青枠で囲った位置に表示されます。
図2 観測実況値の記入形式

出典:気象庁
国際式では、天気を現在天気と過去天気の2種類に分けています。
現在天気と過去天気の表記場所を確実に覚えてください。
現在天気(WW、WaWa)
現在天気は「観測時」あるいは「観測時または観測時前1時間内」の天気です。
観測を有人観測所で行ったか、自動観測所で行ったかにより、2種類の記号があります。
1)有人観測所の現在天気(WW)
有人観測所は気象台、地方気象台、測候所のことで、常駐職員が観測を行っています。
観測項目は視程、現在天気、大気現象、雲量・雲形・雲の向きです。
図3 天気記号(有人観測所の現在天気、WW)

参考書に掲載されているのは有人観測所の天気記号(図3)(以下、「有人式」と表記)が多く、気の利いた書籍では「WW」という記号が掲載されています。
2)自動観測所の現在天気(WaWa)
自動観測所は正式には「特別地域気象観測所」(94ヶ所)と呼ばれ、計測器による自動観測を行なっています。
無人の観測所なので、雲量・雲形・雲の向きは観測していません。したがって、自動観測所の天気記号では、雲に関する表記はされません(図2の「自動観測による場合」を参照)。
図4 天気記号(自動観測所の現在天気、WaWa)

自動式の天気記号(図4)(以下、「自動式」と表記)は「WaWa」と表されます。こちらは参考書にあまり掲載されていません。
WWとWaWaを見比べると、微妙に異なることが分かると思います。
次の「出題の傾向」でも述べますが、自動式(WaWa)の出題回数は低いので、覚える必要性はないでしょう。
過去天気(W1)
過去天気は「観測時6時間以内の天気」のことです。この定義は出題されるので覚えておきましょう。
過去天気にも有人式と自動式がありますが、有人式(図5)を覚えておけば十分でしょう。
図5 天気記号(有人観測所の過去天気、W1)

国内式
予報士試験では「国内式天気種別」もしくは「国内式」の名称で出題されていますが、正式名称を「気象庁天気種類表」と言います。
図6 天気(国内式)

気象庁の気象データはこの15種類の天気で記録されています(気象業務法施行規則第1条の3)。
気象予報士試験ではたまに出題されるので、学習が必要です。
【注意】
気象予報士試験で「天気」とあったら、それは国内式の天気のことを指します。
国際式は必ず、「現在天気」もしくは「過去天気」と4文字で表記されます。
日本式
ラジオの気象通報や新聞の天気図などで用いられます。中学校の理科で習う天気記号がこれです。
日本式天気記号は、独自の天気記号と風力階級により表示されます。
図7 日本式の天気記号

日本式の天気には、「にわか雨」「にわか雪」「雷つよし」など、国際式や国内式にはない天気があります。
図8 天気(日本式)

気象予報士試験では出題されたことがないので、試験対策上は学習は不要です。
出題の傾向
過去11回の試験で、天気記号は毎回出題されています。実技1、実技2の両問で出題されている試験も2回ありました(第50回、第47回)。
出題形式
天気記号から現在天気を読み取らせる問題が圧倒的に多くなっています。
ほとんどの出題は次のように、( )内を穴埋めで答えさせる問題です。
過去に1回だけ、観測実況値から現在天気の天気記号を転記させる問題が出題されています。観測実況値の記入形式を理解していれば容易に解ける問題でした(第42回実技1)。
国際式
有人式、自動式
有人式と自動式の別では、有人式の出題が圧倒的に多くなっています。
自動式は1回出題されているが(第47回実技1)、有人式の天気記号を覚えていれば解答できる問題でした。
なお、第42回実技1でも自動式の読み取りが出題されましたが、問題内容に不備があったとして、全員が正解扱いされています。
過去の事例を見ると、自動式の出題は、有人式の天気記号を覚えていれば解答できる配慮がされているようです。
現在天気、過去天気
これについては、問われるのは現在天気が圧倒的に多くなっています。
過去天気は「過去6時間以内の雷電」(WI=9)が1回出題されたのみです(第48回実技1)。
図9に、これまでに出題された天気記号(WW番号別)とその出題回数を示します。
図9 現在天気(有人式)の出題傾向

ww=10番台、20番台、40番台、60番台、70番台、80番台から出題されていますが、その中でもww=25、61、80が多くなっています。
WW | 現在天気 |
---|---|
25 | 観測時前1時間内にしゅう雨があった |
61 | 弱い雨、前1時間内に止み間なし |
80 | 弱いしゅう雨 |
国内式
国際式の天気記号を国内式天気で答えさせる問題が、過去に2回、出されています(第42回実技1、第41回実技1)。
【出題例】(第42回実技1)

「父島の天気を以下の国内式天気種別から選んで答えよ。」
(選択肢)
快晴,晴れ,薄曇り,曇り,煙霧,砂じん嵐,地ふぶき,霧,霧雨,雨,みぞれ,雪,あられ,ひょう,雷
正解: 晴れ (「晴れ」となる理由は「国内式の対策」で後述)
対策
出題の大半は「有人観測所」の「国際式」「現在天気」であることから、まずはこれをしっかりと覚えることです。
国際式の対策
現在式天気の対策
まともに暗記すると数が多いので、過去の出題傾向を踏まえた上で覚える対象を絞り込みます。
気象庁HPや参考書に掲載されている天気は長ったらしので、試験で問われる簡素化された形式で覚えます。
例えば、ww=61は気象庁HPでは
「雨,観測時前1時間内に止み間がなかった。観測時に弱。」
とありますが、試験では
「弱い雨、観測時前1時間内に止み間なし」
の形式なので、これで覚えましょう。
過去に出題されたものとその関連を抽出しました。最低限、これだけは覚えましょう。
【霧】
ww=45 霧又は氷霧,空を透視できない。観測時前1時間内変化なかった
【雨】
ww=60 弱い雨、前1時間内に止み間あり
ww=61 弱い雨、前1時間内に止み間なし
ww=62 並の雨、前1時間内に止み間あり
ww=63 並の雨、前1時間内に止み間なし
【雪】
ww=73 並の雪、前1時間内に止み間なし
【しゅう雨】(対流性の雲から降る雨)
ww=25 観測時前1時間内にしゅう雨があった
ww=80 弱いしゅう雨
ww=81 並又は強いしゅう雨
ww=82 激しいしゅう雨
【しゅう雪】(対流性の雲から降る雪)
ww=85 弱いしゅう雪
ww=86 並又は強いしゅう雪
「前1時間内」が問われることもあるので、確実に覚えましょう。
自動式は覚えなくて良い
自動観測所の天気記号は、有人式と同じものもあれば異なるものもあります。記号は同じでも天気は異なるものもあります。
傾向編でも述べましたが、過去の数少ない出題例では有人式と自動式で天気記号と天気が一致するもののみが問われています(第47回実技1)。
これまでの出題傾向を踏まえると、自動式の天気記号と天気を覚える必要はありません。
過去天気の対策
有人式の過去天気はW1=3から9までの7種類のみなので、全て覚えます。
注意点が2つあります。W1=7の天気記号は「雪又はみぞれがあった」ですが、現在天気では「弱い雪で、前1時間内に止み間あり」です。記号は同じですが、現在天気と過去天気では異なります。
また、W1=8(しゅう雨性降水)の記号は現在天気にはありません。
過去天気の自動式は出題事例がないので覚えなくて良いでしょう。
国内式の対策
出題頻度が低い割には国際式と国内式の対応関係が複雑です。これを覚えるかどうかは各自で判断してください。
簡略のために、2つに分けて説明します。下記で説明しないものは出題の可能性は極めて低いと思われます。
1)全雲量で天気(国内式)を決めるパターン
WW=00〜29は、天気記号の種別に関係なく、全雲量から天気(国内式)にします(図10)。
ただし、図で青色で塗っていないところは対象外です。WW=04〜06は国内式では「煙霧」です。
又、WW=17は「雷」です。
又、WW=13については、後述する「雷光」と「雷電」の違いが出題されたことがあります。WW=17と紛らわしいので、注意してください。
図10 現在天気と国内天気の対応(1)
-thumbnail2.png)
全雲量(8分量)に対応する天気(国内式)は必ず覚えてください。
全雲量 | 天気(国内式) |
---|---|
0、1 | 快晴 |
2〜6 | 晴 |
7〜8 | 曇 |
ここで、先の問題を再度考えてみます。
現在天気は「電光は見えるが,雷鳴は聞こえない」( WW=13)なので、天気は全雲量で判断します。
全雲量は8分量で「2」なので、正解は「晴れ」になります。
注意:
WW=13(電光)は雷鳴がないため、「雷電(雷鳴および電光)または雷鳴があった状態」とする国内式の「雷」には該当しません。(気象庁「天気予報等で用いる用語」)
2)天気(日本式)に集約するパターン
天気には霧雨、雨、雪の「強」「並」「弱」の区別がありません。霧についても国際式のような細かい区別がありません。
したがって、霧系は「霧」に、雨系(しゅう雨を含む)は「雨」に、雪系(しゅう雪を含む)は「雪」に集約します。
図10 現在天気と国内天気の対応(2)
E8AAACE6988EE585A5E3828A-thumbnail2.png)
現在天気(WW) | 天気(国内式) | 摘要 | |
---|---|---|---|
① | 42〜49 | 霧 | |
② | 50〜57 | 霧雨 | 強さに関わらず「霧雨」 |
③ | 58〜67、80〜82 | 雨 | 強さに関わらず「雨」 |
④ | 70〜75、77、78 | 雪 | 強さに関わらず「雪」 |
最後に
天気記号と天気について、私自身が勉強していたときに分かりにくかったところをまとめました。みなさまの学習の効率化にお役に立てれば幸いです。

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